胡蝶蘭は直射日光に弱い?熱帯生まれの最適な日照環境とは!
胡蝶蘭を育てていくのは比較的簡単だと言われていますが、全くのほったらかしで良いかというとそうではありません。
ある程度の水やりや温度管理、日照環境も胡蝶蘭が好む一定の条件があります。
東南アジアの熱帯地域が原産地の胡蝶蘭には照りつける太陽の光が似合いそうですが、実はそんなことはありません。
胡蝶蘭は直射日光が苦手なのです。では、胡蝶蘭が好む日照環境とはどういったものなのでしょうか?
こちらのページでは、胡蝶蘭を育てるのに最適な日照環境や温度など、初心者の方でも簡単に実行できるよう、詳しくお伝えしていきます。
胡蝶蘭が好む日照環境と温度
熱帯地域で生まれた胡蝶蘭ですが、育つ場所は直射日光ではなく、柔らかな光や木漏れ日が注ぐ木々の根や幹になります。
そう、生い茂った木々の葉が直射日光を遮ってくれる環境で育つ胡蝶蘭は、木漏れ日のような柔らかくソフトな日の光を好むのです。
ではなぜ、胡蝶蘭は木の根や幹で育つのでしょうか?
胡蝶蘭は着生植物
優美な花を咲かせる胡蝶蘭ですが、コケや藻類、シダ植物と同じで、ラン科の着生植物に分類されます。
着生植物の特徴は、生きている植物の樹幹や樹枝、岩の上などに固着して育つことで、水分が豊富な土壌に育つ植物と比べて保水力があり、乾燥に強い傾向があります。
また、直射日光に晒されることがなく、葉の間から漏れる木漏れ日が当たる環境にあるので、胡蝶蘭には木漏れ日のような日差しのような、柔らかでソフトな日照環境が最適なのです。
では、胡蝶蘭が好む最適な日照環境を演出するにはどうしたらよいでしょうか?
胡蝶蘭に最適な日照環境を演出するには
胡蝶蘭が好むのは、木漏れ日のような柔らかな日差しですので、窓際のレースのカーテン越しに置くと故郷の日照環境を再現できます。
太陽の日差しを薄いレースのカーテンで和らげてあげるのがポイントになります。ただし、窓を開ける場合はレースが胡蝶蘭に当たらないよう注意して下さい。
窓際にスペースが無い場合は、エアコンの風が直接当たる場所を避け、温かく風通しの良いスペースに置くようにします。
ベランダや庭に置く場合は、直射日光が当たらない日陰に置くか、遮光ネットやよしず等で日陰を演出してあげるようにします。
ここで注意するのは、胡蝶蘭の故郷である東南アジア地域の気候は年間を通して温かい熱帯地域ですので、四季や地方によって変化のある日本では、人がある程度コントロールしてあげる必要があるという点です。
参考に胡蝶蘭の日照環境が良くなる置き場所の例をいくつか挙げておきます。
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置き場所の具体例:室内の場合
まとめると、直射日光を避け、温かく通気性が良い場所ということになります。
置き場所の具体例:屋外の場合
温かい季節であれば三時間程度、寒くなってくる秋から冬にかけては約四時間を目安にして日照時間や置き場所ををコントロールしてあげるのがベストです。
また、屋外に置く場合は害虫などの被害に合わないよう、鉢の下に台を置くなどしてある程度地面より高い位置になるようにして下さい。
胡蝶蘭が好む日照環境については以上になります。では、他にも気になる温度に関してですが、胡蝶蘭は何度くらいが適温なのでしょうか?
胡蝶蘭に最適な温度とは
上記でもお伝えしたように、原産地が熱帯地域なので、胡蝶蘭は寒さに弱いという点は覚えておいて下さい。
胡蝶蘭が好む温度は、大体人間と同じような感じで、15℃〜25℃、30℃くらいまでであればOKです。15℃を切るようだと育ちにくくなり、10度を下回る気温では育たなくなる可能性が高いです。
地域によって四季の温度も違うと思いますが、レースのカーテン越しや直射日光を避けた屋外などでも、胡蝶蘭が好む温度を保てるよう、置き場所を移動したり窓を開閉するなどして調整してあげましょう。
また、風通しを良くしてあげることも大切です。次は、最適な水やりの頻度について解説します。
胡蝶蘭に最適な水やりの頻度
胡蝶蘭は着生植物なので保水力に優れています。なので、水やりも毎日あげるのではなく、7日〜10日に一回程度が目安となります。
根元や植え込み材(バーグや水苔)を確認して、乾いていたらたっぷりと水をあげるようにします。逆に、頻繁に水やりをしてしまうと、根腐れ等、病気の原因になります。
胡蝶蘭に最適な日照環境と温度をまとめると
では、これまでにお伝えした胡蝶蘭を育てるのに最適な日照環境と温度、あと水やりについてまとめたので確認してください。
1、熱帯育ちだけど着生植物で直射日光には弱いので、木漏れ日のような柔らかい日差しを演出する。
2、胡蝶蘭は寒さに弱く、15℃〜25℃、あるいは30℃までの温度を保てる場所で育てるようにする。
3、水やりの頻度は7日〜10日に一回程度で、根や植え込み材が乾いて来てからたっぷりあげる。
植え込みされている胡蝶蘭は、ちゃんと育ててあげれば、一度花が終わってもまた咲かせることが出来ます。
詳しくは、胡蝶蘭 二度咲きという記事にまとめていますが、頂いた胡蝶蘭を長く楽しむためには、胡蝶蘭の植え替え方法についても是非ご覧になってみて下さい。
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では次に、胡蝶蘭を誤った日照環境や温度で育てた場合に起こるリスクについて解説していきます。
日照環境・温度等が適切でない場合に起こる胡蝶蘭の健康リスク
胡蝶蘭が好む日照環境や温度、水やりの頻度についてお話してきましたが、胡蝶蘭を健康に育てるためには、これら全てが重要なポイントになります。
では、日照環境や温度、水やり頻度が適切でない場合に起こり得る、胡蝶蘭の健康リスクとは一体どんなものがあるのでしょうか?
葉焼け
葉焼けとは、葉っぱが茶色や黒、黄色や白っぽく変色する病気で、直射日光に当たることが原因で起こる病気です。葉焼けが酷くなると壊死が起こったり、そこから細菌に感染することもあります。
直射日光に当てない事が一番重要ですが、早めに発見できれば殺菌処理を行ったり、患部を切り落とす(ハサミは殺菌すること)処置を行えば大丈夫な場合が多いです。
炭疽病
葉焼けした箇所や弱った部分にカビが繁殖し、黒い斑点が出来て枯れていく病気です。
早期発見が重要な病気で、早めに対処しないと助かる可能性が少なくなります。殺菌したハサミなどで患部を切り落とす等の処置が必要で、健康に見える付近の部位も1p余分に切除したほうが良いでしょう。
処置後は抗生物質を切り取った部分に塗って手当てします。
軟腐病、褐斑細菌病
葉焼けした部分や傷口などから、カビや細菌が侵入することが原因で引き起こされる病気です。葉に黄褐色の斑点が現れてブヨブヨした状態になり、内容物が流れ出ることもあります。
早期発見がかなり重要な病気で、患部を消毒殺菌したハサミ等で切り落とす等の処置を行い、健康に見える部位も1センチ程度余分に切除し、切り落とした部分は抗生剤や殺菌剤などを塗るようにします。
根腐れ
その名前の通り、根っこが腐ってしまい養分や水分を吸収できなくなって、進行すると枯れてしまう病気です。患部が根になるので発見しずらいですが、根元が柔らかくなって来たり、葉が良く落ちたり、植え込みにカビが生えてきたりします。
水やりのし過ぎで根腐れが起こるケースも多いので、お水のやり過ぎや通気性の悪い鉢で育てるのもNGです。
発見した場合は直ぐに株ごと取り出し、根腐れした部分を殺菌消毒したハサミなどで切り落とす処置が有効で、根についている古い植え込み材も綺麗に取り除き、新しいものに取り換える必要があります。
植え替え方法については、胡蝶蘭 植え替え方法の記事をご参考にお読みください。以上が、胡蝶蘭に適切な日照環境や温度、水やりをしなかった場合の健康リスクになります。
水やりの頻度が少なく、育て方が比較的簡単だと言われている胡蝶蘭ですが、その性質を理解して適切な環境作りが必要なのは、やはり間違いありません。胡蝶蘭の好む環境を作ってあげて、華やかで優美な胡蝶蘭を長く長く楽しませてもらいましょう。
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